【GeChic On-Lap M505E レビュー】配信現場における最適解 ただコスパは悪い

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以前紹介したLILLIPUT A11。これは放送席に置き実況解説者用の返しモニターとして使用している。

詳しくは下記記事を読んでほしいが、3G-SDI IN/OUTがついている11インチのモニターでサイズ・機能ともに大変満足している。

【購入レビュー】LILLIPUT A11 10.1インチFHDモニター使用レビュー 配信現場に最適!

2023年5月12日

対して、今回購入したGeChic On-Lap M505Eだがこれもイベント配信用に購入した。
3G-SDIは搭載していないがHDMI IN/OUTが搭載されており、ATEM Mini Extreme ISOのプレビューアウト用に使用している。

ATEM Mini Extreme ISOはHDMI OUTを2ポート搭載しているが、1つはプログラムアウト、もう一つがプレビューアウト用として使っている。

そして僕の現場の場合プレビューアウトは僕の他にもう一人ディレクターに確認してもらう必要がある。
今まではHDMIスプリッターを使用していたが、毎回HDMIスプリッターを用意するのが面倒くさい。接続機器が増えると不具合の原因にもなる。

ということで3G-SDIは今回不要ということで価格を抑えたHDMI IN/OUTだけを搭載しているGeChic On-Lap M505Eを購入したのでレビューしていこうと思う。

この記事の目次(クリックでジャンプ)

動画レビュー

GeChic On-Lap M505Eの概要

GeChic On-Lap M505Eの詳細は下記。

画面サイズ 15.6インチ
解像度 1920×1080
I/O HDMI IN/OUT(Type A)
USB-C(DP Alt)
視野角 170°
液晶 IPS液晶(非光沢)
最大輝度 250cd/m2
重量 約1,168g
サイズ 364mmx250mmx7mm(最薄部)
音声 3.5mmオーディオジャック

GeChic On-Lap M505Eの詳細

梱包されていたダンボールは割としっかりしている。
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あけるとすぐにモニターが見えるシンプル構成。
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あけてすぐのダンボール下に専用のポーチ(ケース)がある。一方にスポンジの様な緩衝材を入れ込んであり、恐らくそちら側がモニター側で耐衝撃性を考えられている。
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同梱物一覧。USB Aを挿すことができるACアダプタ。USB A to CとC to C。HDMIケーブルが同梱されている。
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USB A to CケーブルはUSB Aが2つ搭載されている謎仕様。恐らく電源供給が足りない場合2つのUSB Aから電力を供給するためのものだと思う。

このUSBケーブルがあまり見たことのない仕様で少し混乱する。
ユーザーガイドを見る限りPCのUSB Aから電源供給する場合はこの2つのUSB Aを接続する必要がある。恐らく電力が足りないのだろう。
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収納ケース。裁縫精度は高く非常にしっかりした作りをしている。
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出し入れする部分にはマジックテープでフタをすることができる。鞄から取りだした瞬間にケースから落ちるということはない。細かい配慮だ。
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GeChic ロゴが刺繍されたタグ。このタグがある方にスポンジが入っており肉厚となっている。こちら側にディスプレイが来る様に収納する。
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GeChic On-Lap M505Eの外観

GeChic On-Lap M505Eの正面。横幅は約364mm 高さが約250mm。
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GeChic On-Lap M505Eの背面。下半分はI/Oベースと言われ、HDMI IN/OUTやUSB-C端子など各種端子がまとまっている。
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I/Oベースが一体型のスタンドとなって、GeChic On-Lap M505E単体でモニターが自立する設計になっている。
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I/Oベース背面にはインターフェースが集約されている。奥行きは約133mmで横幅はディスプレイと同様364mmだ。
各ポートの上にはテキストベースで何の端子か記載があるので非常にわかりやすくなっている。
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I/Oベース左側面には各種ボタンがある。このボタンは全てアイコンでの表記のため電源と音量上下ボタン以外は全く何を表しているのか分からない。ゴミインターフェースだ。
スピーカーは左右に1機ずつあるステレオスピーカーだ。
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このI/Oベースがディスプレイ部分よりも分厚く折りたたんだ状態だと20.2mmの厚さになる。
モニタースタンドなどに引っ掛ける場合は分厚さに注意だ。
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I/Oベースの角度は無段階で調整可能だ。90°あたりまでは非常に安定しているが90°を越えて立たせる場合は非常に不安定になるので注意が必要。この角度で使う人はほぼいないと思うが。
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スタンドにもなるI/Oベースは収納時折りたたまれているのだが、I/Oベースを開くときは中央にツメがあるので開きやすくなっている。
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GeChic On-Lap M505Eの重量は実測値で1150.5g。モバイルモニターとしては重い部類に入ると思う。スタンド一体型になっていることの弊害だろう。
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ディスプレイは非光沢で反射を低減する加工がされている。手触りはサラサラとした感触で指紋も残りづらいディスプレイだ。
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GeChic On-Lap M505Eの悪いところ

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早速使ってみてのレビューをしたいと思う。まずは悪いところ・気になったところから挙げていきたいと思う。

単純に重い

GeChic On-Lap M505E単純に重い。
実測値で1150.5gだが、僕はもう一つ同じサイズ15.6インチのモバイルモニターを所有している。

これはEVICIVという中国企業のモバイルモニターだが、このEVICIVのモバイルモニターは実測993gだ。

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約110g程度の差でしかないが、この差が思ったより大きく感じる。
EVICIVのモバイルモニターを持った後にGeChic On-Lap M505Eを持つと、ズシリと重い感覚を覚える。

GeChic On-Lap M505Eはモバイルモニターとしては重い部類に入ると思う。
単純に軽いモバイルモニターを求めているのであればGeChic On-Lap M505Eはオススメはできない。

価格が高い

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GeChic On-Lap M505Eは執筆時点のAmazon価格で29,800円。
これは今までずっと変わらずセールでも安くならない。15.6インチのモニターとしてみたときは単純に高い。

Amazonでモバイルモニターを検索すると15.6インチフルHDであれば1万円台で売っている。

GeChic On-Lap M505Eのモニター性能が特別秀でている部分は無く、同じ29,800円前後であれば4Kモニターも候補に入ってくる。

HDMI OUTという優位性は明らかにあるが、このHDMI OUTに価値を感じられない人がGeChic On-Lap M505Eを選ぶ理由は無いと言わざるを得ない。

USB-CからHDMI OUTは不可能

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GeChic On-Lap M505Eに搭載されているHDMI OUTはあくまで『HDMI INのソースをスルーアウトする』という機能であり、『入力信号をスルーアウトする』では無いので注意が必要だ。

つまりUSB-Cで映像出力した場合はHDMI OUTは機能しない。
HDMI OUTを使いたい場合は必ずHDMI INから映像を入力する必要がある。

USB-Cからの映像出力の映像もHDMI OUTから出力してくれると更に汎用性が広がって良かったが現時点では対応していない。

USB-CでPCと接続し、OBSの全画面プレビューで出した映像をそのままスルーアウトしてくれれば、更に使い勝手が良かったのでできれば対応してほしいところだ。

若干緑がかっている(気がする)

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この画像は動画レビューの1フレームだ。この画像からも分かるとおりGeChic On-Lap M505Eは若干緑がかっているように見られる。

左からM2 Max Macbook Pro / EVICIV / GeChic On-Lap M505Eの順番だが、左側2つの色味が類似しており、一番左(GeChic On-Lap M505E)だけが全く異なる色になっている。

カメラ越しだからそのように見えるだけではない。実際に肉眼でも緑がかっているように見える。
IPS液晶で視野角はある程度広いが色域に関しては全く信頼できないと言わざるを得ない。

GeChic On-Lap M505Eで色味の管理をするタスクはおこなわない方が良いだろう。
色味の管理が必要なタスクをモバイルモニターでおこなう場合は高色域のモニターが必須だ。

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その他の写真も確かめてみたがやはりコントラストも少し低く緑かぶりのような印象を覚える。
元の写真に色味が近いのは相変わらずEVICIVのモバイルモニターだった。

VESAマウントに対応していない

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GeChic On-Lap M505EはVESAマウントには対応していない。厳密には追加アクセサリーを購入することでVESAマウントに対応するのだが、別売りのアクセサリーを購入しなければいけないところはマイナス点だ。

しかもそのVESAマウント用の別売りアクセサリーが若干高い。

GeChic On-Lap M505シリーズ用VESAマウントキット VESA100対応

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VESA規格のアームなどを取り付けるためだけのキットが約3,000円だ。
ちなみにEVICIVのモバイルモニターは元からVESAマウントに対応している。

個人的には三脚からアクセサリーアームを伸ばし、演者の返しモニターとしても使う機会がある。

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GeChic On-Lap M505Eもこのように三脚と組み合わせて返しモニターとして使用できれば良かったが、わざわざ別売りのアクセサリーを買う必要は無いと思ったのと単純に高い。

GeChic On-Lap M505Eの良いところ

なんだかんだ悪いところは多い。というか価格が安いメーカーのモバイルモニターでも対応していることが多いため、価格が高いと色々と求めてしまう。

そんな中でも良かったところをいくつか紹介したいと思う。

HDMI OUTが必要なら最適解

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そもそもHDMI OUTを求めてGeChic On-Lap M505Eを購入した。それ以外は正直どうでも良いとすら思っていた。
そしてHDMI OUTが正常に機能している今、非常に満足している。

配信を生業としている人はぜひ数枚GeChic On-Lap M505Eを所有しておくと良いだろう。

僕のように3G-SDIが主戦場でなかったとして、『同じ画を複数人に出したい』という場面に出くわすことはよくある。
そんな時にスプリッターを用意するのも良いが、できる限り不具合が起きたときに原因を突き止めたい。

そう考えると最大14台まで繋げることができるGeChic On-Lap M505EはHDMI環境で配信するオペレーターには最適解だと思える。

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丁度横幅もATEM Mini Extreme ISOと同じサイズで一体感もあり非常にスマートだ。

僕はATEM Mini Extreme ISOと組み合わせて使用しているが、ATEM機器を使用している人はマストアイテムだと言っても良いだろう。

I/Oベース兼無段階スタンド

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モバイルモニターで自立するものは少ない様に思える。
自立するものがあったとしても、『無段階』で角度を調整できるモバイルモニターとなると更に少ない様な気がする。

そんな中GeChic On-Lap M505EはI/Oベースがスタンドの役割を担って無段階に角度を調整することができる。
実際はスマホスタンドに立てかけて使用することが多いのだが、モニター単体で自立し尚且つ角度も無段階で調整可能なのは場面を選ばず活躍してくれると思う。

I/Oが背面に集約されている

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GeChic On-Lap M505EのインターフェースはI/Oベースの背面に集約されている。
これが思った以上に使い勝手が良かった。

GeChic On-Lap M505Eの手前にATEM Mini Extreme ISOが配置された状態で、背面のHDMI OUTから数十cmのHDMIケーブルを伸ばすだけでスマートに接続することができる。

I/Oベースを折りたたんだ状態であれば、ディスプレイに沿ってケーブルが配置される形になるので非常にスマートだ。

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僕が所有しているEVICIVのモバイルモニターはディスプレイ横に全ての入力端子があるため、横並びでディスプレイを置きたい場合は少し気を遣う必要があった。

またディスプレイ右側に集約されているため、電源や映像ソースが左側から来た場合は回り込ませる必要があった。
若干大回りだったため少し長めのHDMIケーブルが必要な時があったが、今はそんなこと無くなった。非常に便利だ。

総評

色域が高いわけでもない、解像度が高いわけでもない。ディスプレの性能としてはごくごく一般的だ。(むしろ緑がかって変な色だ)

ディスプレイの性能を期待してGeChic On-Lap M505Eを購入すると落胆する可能性が高い。
ただしHDMI OUTという唯一無二の機能を期待するのであれば一番最初に候補に上がるモバイルモニターだ。

FeelworldやATOMOSの製品やBlackmagicdesign VideoAssistを購入すればSDI OUTもHDMI OUTも搭載している。
しかしこれらは値段が高かったり、モニターサイズが7インチと小さかったりする。

15インチレベルの大きさで安価にHDMI OUT搭載モニターを探しているのであれば買って後悔はしないと思う。
ただし、しつこいようだがディスプレイとしての性能は普通なのでコスパは悪い。

HDMI OUTのためだけにこの金額を払えるかどうかにかかってくる。

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