【購入レビュー】Crucial X8ポータブルSSD 4TB CT4000X8SSD9をレビュー!!

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以前から僕はPC本体のSSD容量は削減して外付けSSDに作業用のデータを保存するようにしている。

現在進行中のプロジェクトは作業専用外付けSSDに保存をしておき、納品完了したらバックアップ用HDDにデータを移す。
このようにすることで【現在何のプロジェクトが進行中か?】を分かりやすく整理することができる。

現在メインで使用しているデータ保存用の外付けSSDはWestern Digital(ウエスタンデジタル 以下WD)のポータブルSSD My Passportだ。

データをもらって編集するタイプのクライアントワークではほぼ問題ないのだが、自分が撮影をして編集するタイプのクライアントワークでは4Kへの高画質化やマルチカメラによる容量の増大が悩みの種だった。

案件が重なった時に容量が足りなくなる時があったので新しくCrucial X8ポータブルSSD 4TBをAmazonプライムデー2023で購入したのでレビューしていきたいと思う。

この記事の目次(クリックでジャンプ)

Crucial X8のスペックとライバル製品との比較

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現在手元にあるポータブルSSDは旧世代のSanDisk Extreme ポータブルSSD 2TB(最大転送速度550MB/s)と前述したWD ポータブルSSD My Passport 4TB(最大転送速度1,050MB/s)だ。

Crucial X8のスペックを見た後これらのSSDと比較していきたいと思う。

Crucial X8の詳細

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外箱は簡素で過剰な梱包などは特にない。外箱を開けるとすぐに本体・付属品が出てくる。

  • Crucial X8本体
  • クイックスタートガイド
  • USB C to C (USB3.2 Gen2)
  • USB C to Aアダプター(USB3.0)

以上が同梱物になる。USB TypeーCをUSB Aに変換するアダプターも付属してくれているのはありがたい。ただしUSB C to CだとUSB3.2 Gen2接続だがUSB Aに変換するとUSB3.0での接続になるので注意が必要だ。

本体サイズは実測値で横幅110.1mm、縦幅53.0mm、厚みは11.6mm、重量は98.8g。後ほど比較するがサイズ他社のSSDとほぼ変わらないが重量は若干重めの部類に入る。

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今回購入した容量は4TBだが、実際に使用可能な容量は3.63TBとなっている。

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【2024年03月19日追記】

Crucial X8はNANDにSLCを使用している。
SLC モード キャッシュは小さな容量であれば高速転送を実現することができるが、キャッシュがいっぱいになった途端、極端に速度が低下するので注意して欲しい。

実際の速度比較において、どの程度下落幅があったかは検証しているからそこを参考にしてもらえればと思う。

ライバル製品との比較

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手持ちのSSDは前述したとおり旧世代のSanDisk Extreme ポータブルSSD 2TB(最大転送速度550MB/s)と前述したWD ポータブルSSD My Passport 4TB(最大転送速度1,050MB/s)だ。

それぞれのサイズ・重量を比較するとこのようになる。

Crucial X8 WD
My Passport
SanDisk Extreme
(旧世代)
縦幅 53.0mm 100.0mm 96.7mm
横幅 110.1mm 55.1mm 49.8mm
厚さ 11.6mm 10.5mm 8.9mm
重量 98.8g 67.7g 41.1g
転送速度 1,050MB/s 1,050MB/s 550MB/s
規格 USB3.2 Gen2 USB3.2 Gen2 USB3.2 Gen2

現行モデルのサイズは知らないが、恐らく最小・最軽量なSSDはSanDisk Extremeシリーズだと思う。SanDisk Extreme E61 GHシリーズは重量が52g台となっているのでやはりSanDisk製品は軽量ということがわかる。

ちなみに執筆時点での容量別参考価格は下記表の通り。500GBのラインナップが無いがCrucial X8が最も安価だということが分かる。

Crucial X8 WD
My Passport
SanDisk
Extreme E61
500GB N/A 10,808円 11,917円
1TB 12,280円 14,959円 16,118円
2TB 20,780円 23,024円 30,396円
4TB 39,904円 43,260円 43,950円
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これらのSSDはAmazonで頻繁にセールをやっているのでなるべく安い価格で買うようにしよう。

各製品速度比較

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いくら安価でも速度が遅かったら高速なSSDを買う意味が無い。各社SSDの速度比較をおこなっていきたいと思う。
今回の計測に際し接続したインターフェースはUSB3.2 Gen2だ。

USB3.2 Gen2は10Gbpsの速度でデータ転送が可能でMB換算すると1,250MB/sだ。各社製品の理論値を最大限まで引き出せるインターフェースでの速度計測となる。

Crucial X8の速度計測

CrystalDiskMarkによる読込・書込速度のテストと、81GBのファイル転送速度(時間)のテストをおこなった。

1回目
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2回目
Crucial-test-2nd

3回目
Crucial-test-3rd

読み書き両方とも安定して900MB/s台後半を出し続けてくれている。最大読込速度は1,050MB/sだからほぼ理論値と同じ速度が出ているといえる。

各テスト毎の速度乖離もほぼ無く転送速度も常時安定している印象だ。

他社のSSDをテストしている時に感じたのだが、Crucial X8は発熱が極端に少ない印象だった。WD My PassportもSanDisk Extremeも速度計測後本体を触ると「熱い」と感じる温度だが、Crucial X8の場合は全く問題無く触れることができた。

次に81GBのデータ転送のテストをおこなった。

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700MB/s台は最初だけで以降680MB/s前後が続いたが速度が極端に低下することは無く終始安定してデータ転送をすることができた気がする。

【2024年3月19日追記】
EOS R5Cで撮影した8K 59.94fps RAW 454GBのデータを転送したところ、
60GB程転送したところから極端に速度が低下し、50MB/s前後での転送となった。

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Crucialサポートに問い合わせした所

このドライブの SLC モード キャッシュは、一般的な使用とショート バースト パフォーマンス向けの高速書き込み速度を管理します。ファイルを転送する時、 いっぱいになると、このドライブの QLC NAND はキャッシュを継続しますが、SLC モード キャッシュほど高速ではないため、速度が落ちます。

との回答をもらった。つまり小さいファイルを行ったり来たりする分には問題無いが、
動画などの大容量ファイルをやりとりする場合は速度が低下するので注意して欲しい。

WD My Passportの速度計測

次にスペックはほぼ同等で若干Crucial X8より高いがコストパフォーマンスに優れるWD My Passport。
My Passportも最大転送速度は1,050MB/sでUSB3.2Gen2接続が可能で、Crucial X8とほぼ同じスペックだ。

1回目

2回目

3回目

Crucial X8とスペック上は同じハズだが、唯一転送速度1,000MB/sを越えてきた。しかも3回全てのテストで読み書き両方。これが2,000円~4,000円高いことによるパフォーマンスの違いなのか…?

次に同様に81GBのデータを転送する。

WD-data-move01 WD-data-move02

やはりWD My Passportの方がパフォーマンスは良さそうだ。常に700MB/sは越えた状態で安定してデータ転送をすることができた。

ただ、やはりCrucial X8に比べると発熱は強い気がする。

SanDisk Extremeの速度計測

最後にSanDisk Extremeの速度計測を比較していきたいと思う。ただし注意してもらいたいのが、このSanDisk Extremeは旧世代で最大転送速度は550MB/sが上限となっている。

確実に遅いことはわかりきっていることなので、速度は参考程度に捉えて安定性の方を重要視して欲しい。

1回目
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2回目
SanDisk-test-2nd

3回目
SanDisk-test-3rd

最大転送速度550MB/sのハズだが…。読込速度に限って550MB/sを越えている意味が分からない状況になっている。

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まぁこれもこんなもんだろう。速度は常時安定していたので現行品のSanDiskのSSDもパフォーマンス自体は安定しているのだと思う。

Crucial X8は最もコスパが良さそう

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Crucial X8は価格に対しての性能、コストパフォーマンスに優れる製品だと思った。

数千円追加すれば更にパフォーマンスの高いWD My Passportシリーズを買うことができるが、データ転送の実行速度では20MB/s程度しか違いがない。これを体感するのは非常に難しいだろう。

ちなみにCrucial X8はCrucial製品の中でも上位機種となっており、下位機種にはCrucial X6という製品がある。

Crucial X6はCrucial X8と同じくUSB 3.2 Gen2採用だが最大転送速度は800MB/sに抑えられている。(500GBモデルに限り540MB/s)

Crucial X8の実行データ転送速度は680MB/s~700MB/sで、理論値の7割と仮定すると、Crucial X6は800MB/sで7割だとすると560MB/s前後になることが予想される。

この200MB/sの差をどう考えるかによってCrucial X6を買うかCrucial X8を買うかの判断基準となるだろう。
WD My Passportシリーズとの20MB/s程度の差は体感できないと思うが、200MB/sの差となると恐らく体感で明らかに速度差を感じるだろう。

各社製品それぞれ特徴となる部分が異なるので予算・サイズ・重量など各々が重要視する部分でどのメーカーのを買うか決めると良いだろう。

スペックに現れない違いとして最も発熱が少なかったのはCrucial X8だと感じた。

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