【pCloud レビュー】一生使えるオンラインストレージ さらばサブスク

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オンラインストレージというと何を思い浮かべるだろうか?

  • Dropbox
  • iCloud
  • Google One
  • Box.net
  • OneDrive

この辺りが有名なオンラインストレージサービスだ。

僕も長らくDropboxを契約していたが、たまたま広告で出てきたpCloudというサービスを知った。

完全に初めて聞くサービスだったため当初は非常に不安であったが色々と調べていくと、高いセキュリティライフタイムプランという唯一無二のサービスで多くの企業やユーザーから高い評価を得ていることが分かった。

完全にDropboxからpCloudへ移行が完了したこのタイミングでレビューをしていこうと思う。

pCloud Premium

pCloudの詳細

pCloud Premium

pCloudとはスイスを拠点とするオンラインストレージサービスで高いセキュリティとライフタイムプランという個性的な契約方法で多くのユーザーから支持を得ている。

Dropboxではお馴染みの機能であるダウンロード可能なファイル共有リンクを作成することも可能だ。

iOS用アプリAndroid用アプリなど各OSの専用アプリも提供しておりMac/Windows両方のOSへ対応もしている。

日本ではまだまだ知られていないpCloudというオンラインストレージサービスだが、基本的な機能は他社のオンラインストレージサービスと同等レベルで提供される。

pCloud 料金プラン

pCloud Premium

pCloudで最もオススメできるのは一度買うと死ぬまで一生(または99年)使えるライフタイムプランだ。

ストレージ容量 500GB 2TB 10TB
価格 299USD 599USD 1,890USD

一応ストレージ容量辺りの価格は上記のようになっているが、基本的に何かしら理由を付けて割引きをしている。

特に大きい割引きとしてブラックフライデーが挙げられるが、その他スプリングセールやサマーセール・バレンタインデーセール・七夕セールなどことあるごとに割引きをしてくれている。

各種キャンペーンにより割引額は異なるがよくある割り引かれた金額が下記だ。

ストレージ容量 500GB 2TB 10TB
価格 299USD → 199USD 599USD → 399USD 1,890USD → 1,190USD

現在円安に伴い高額に見えるがサブスクでは無く一度買うと生涯(or99年)使うことができることを考えると決して高額ではない。

pCloud Premium

他社との近しいプランの比較は下記の通り。

サービス名 Dropbox iCloud Google One Box.net OneDrive pCloud
2TB(年払い) 14,400円 15,600円 13,000円 15,840円
(100GB)
14,900円
(1TB+Office)
59,850円
($399×150円計算)
年払い月換算 1,200円 1,300円 1,083円 1,320円
(100GB)
1,241円
(1TB+Office)
50円
(99年)

なおDropboxは月末にソースネクストが「Dropbox Plus 3年版」が割引きになるセールを開催する。
そのセールにて3年分を購入すると29,800円あたりまで値引きされる。この場合29,800円 ÷ 36ヶ月 = 827/月となる。

pCloudは一生または99年使うことができる。
*厳密な定義は『99年間またはアカウント所有者の生涯のいずれか短い方』となっている。

最長で99年なので99年 x 12ヶ月 = 1,188ヶ月だ。150円/$計算とすると59,850円/1,188ヶ月 = 約50.3円だ。他社と比べても圧倒的なコストパフォーマンスを誇る。

もちろん買い切りのライフタイムプランだけでなく、月額課金制のプランも提供している。

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ストレージ容量 500GB 2TB
価格 59.88USD → 49.99USD 119.88USD → 99.99USD

$1 = 150JPY計算だと500GBが7,498円/年、2TBが14,998円/年となる。

Lifetimeプランがある中でわざわざ年間契約のプランを契約するメリットは無いだろう。

pCloudの特徴:高いセキュリティ

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pCloudは高いセキュリティを強くPRしている。

他のオンラインストレージサービスに比べてプライバシー重視のユーザーや機密性の高い情報をやりとりするユーザーが好んで使用している。

専門的な解説をするとAES256ビット暗号化を使用してファイルを保護している。

AES256ビット暗号化とは
非常に強力で安全な暗号化技術。256ビットの鍵を使ってデータを暗号化し、その解読パターンは2の256乗通り約115セプティリオン(1の後に78個のゼロがつく)通りある。現在の技術での解読は事実上不可能。世界中の政府や企業が機密データを守るために使用しており、安全性と効率性を兼ね備えた暗号化方式。

AES256ビット暗号化自体はその他のオンラインストレージサービスも採用している。
なぜ同じAES256ビット暗号化方式を各社採用しているのにpCloudだけがセキュリティに対して優位性を持っていると言えるのか。

それは別途オプションサービスpCloud Encryption($150)を契約することでクライアントサイドで暗号化することができるからだ。

多くのクラウドストレージサービスはサーバーにアップロードされてからデータが暗号化される。そして暗号化を解除する『暗号化キー』はクラウドストレージ側のサーバーに保存される。

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対してpCloud Encryptionを契約すると、暗号化した状態でアップロードでき『暗号化キー』はローカルのデバイスに保存される。

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この方式のメリットは主に3つほどある。

  • クラウドプロバイダーに依存しない
  • サーバーが攻撃されても情報の機密が保持される
  • ゼロナレッジ状態における情報の保護

データがアップロードされた後に暗号化される場合は、暗号化前のデータをアップロードするためクラウドストレージサービスを提供している会社はデータにアクセスすることができる。

暗号化キーもクラウドストレージ内に保存されるためサービス提供会社はデータにアクセスすることができる。

またサーバーに対して悪意ある攻撃があった場合、暗号化キーも同時に盗まれるリスクがあるため、暗号化を解除しデータを解読されてしまう可能性がある。

しかしpCloud Encryptionの場合は既に【暗号化されたデータ】がアップロードされるため、pCloud側がファイルにアクセスすることはできない。

暗号化キーもクライアント側(ローカル)に保存されているため、pCloud側が暗号化を解除しデータを解読することはできない。

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さらに【データが暗号化された状態】という理由と【ゼロナレッジポリシー】という2つの理由から政府機関や裁判所など第三者から法的要請を受けた場合でもpCloud側はファイルにアクセスしたり開示したりすることができない。

ゼロナレッジポリシー
pCloud Encryptionを利用してクライアントサイドで暗号化されたデータは、いわゆる「ゼロナレッジ」状態にある。pCloudがデータの内容について「何も知らない」状態を意味し、技術的にデータにアクセスする手段を持っていないことを表す。

pCloudは暗号化キーを持たないためデータ内容を解読することができない。

法適用性に応じて提供したとしても、提供されるのは『暗号化された状態』のデータのみ、解読するためにはユーザー自身の協力が必要となる。

pCloudが高いセキュリティを売りにする理由は自分以外の第三者がデータにアクセスすることができない状態を作れること。

自分しかアクセスできない状態を作れることが世界中の政府や企業が機密情報を守るために使用している理由なのかもしれない。

ただしデメリットとしては、暗号化キーを自分で管理する必要がある点だ。

ローカル環境に対する攻撃には備えなければいけないし、暗号化キーを何らかの原因で紛失・忘れてしまうと暗号化されたデータには誰もアクセスできなくなってしまう。

pCloudの特徴:仮想ドライブとして使用可能

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pCloudも他社のクラウドストレージサービスと同様にWEBからアップロードすることができる。

更に特徴として専用のPCアプリ『pCloud Drive』をインストールすることで『仮想ドライブ』としてExplorer/Finderからデータのやりとりができる。

対応OSはWindows/Mac/Linuxと全てのOSに対応している。
前述したがiOS用アプリAndroid用アプリもリリースしている。

モバイルデバイスはアプリを使用することで簡単にアップロード/ダウンロードをすることができる。

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僕の場合17TB分のストレージを現在契約しているためWindows Explorerから17TBのpCloud Driveにアクセスできる。

ファイルのやりとりもドラッグ&ドロップでできるため、外付けドライブを接続しているかのような直感的な操作をすることができる。

ただし注意して欲しいのがローカルドライブの容量がpCloudより少ない場合だ。
僕の環境だとPC=1TB、pCloud Drive=17TBだ。

この場合PCに保存できる容量以上のデータをpCloud Driveに移行することはできない。

つまり上記の画像の場合、Cドライブの空き容量が721GB。
pCloud Drive(P)の空き容量が12.8TBあったとしても、一度にpCloud Drive(P)に移行できるデータ上限は721GBとなる。

システムディスクの空き容量以上を移行しようとした場合、転送途中でエラーメッセージが表示されるので注意して欲しい。

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pCloudの特徴3:バックアップとしても使える

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クラウドストレージサービス各社と同じようにPC/Macのバックアップドライブとしても使用することができる。

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PCドライブの大容量化に伴い、他社の2TBでのバックアップだと心許ないがpCloud最大容量の10TBでバックアップはその他ファイルをやりとりしてても安心感がある。

pCloudを使っての感想

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今までメインで使っていたクラウドストレージはDropboxだ。

DropboxユーザーがpCloudに乗り換えての感想を伝えておきたい。

使い方にもよって向き不向きはあるがpCloudを聞いたことが無い人、現在検討中の人は参考にして欲しい。

pCloudで良かった点1:何も変わらない

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良くも悪くもDropboxから使い勝手は何も変わらない。

Dropboxに備わっていた基本的な機能

  • 共有リンク作成
  • リンクの有効期限
  • リンクのパスワード保護
  • バックアップ機能
  • オフライン表示機能
  • 各種OS対応
  • モバイルアプリ

機能が足りないと思うことは無く、多少UIが違うもののPCからは仮想ドライブでドラッグ&ドロップによるファイルのダウンロード/アップロードに対応。

モバイルアプリでは簡単に写真やビデオのアップロードが可能だ。

今まで使っていたDropboxから何の違和感も無く乗り換えることができた。

pCloudで良かった点2:ライフタイムプラン

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通常販売されているLifetimeプランは500GB/2TB/10TBの3つだ。一般販売で購入することができる組合せは500GB/2TB/10TBの合計12.5TBだ。

しかし現在僕は17.1TBのLifetimeプランを契約中だ。
一番最初に10TBを契約し、その後5TB、2TBと10TBを契約しているユーザーも購入できるキャンペーン毎に少しずつ買い足し現在の容量となっている。

つい先日も10TB追加購入できる限定キャンペーンを行っていたが、今は$1,199の出費が円安もありつらかったため見送った。

このようにLifetimeプランは追加で購入し使用容量を増やすことができる。

僕の場合は2023年 32歳の時に契約した。僕がこの17.1TBを使い続けられるのは生涯が終わるか131歳になるかどちらか短い方。

Dropboxをこの期間契約し続けると考えると恐ろしい価格になりそうだ。

pCloudで良かった点3:大容量

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2024年現在、個人契約で10TB以上のクラウドストレージを契約できるプランは無いだろう。

Dropboxでも個人の場合は3TB、チーム契約で5TBが最大容量だ。しかも1年契約。

10TB、最大12.5TBを買い切りで個人が契約できるサービスは唯一無二だろう。

ソースネクストで3年分のプランをなるべく安く契約していたが『Dropboxの更新いつだっけ?』と毎年気にすることもなくなった。

しかも容量は約8倍だ。
イニシャルコストは大きくかかってしまうが、今後ランニングコストが発生しないと考えると購入して良かったと思っている。

僕はクライアントのデータ保存用としてpCloudを使用している。つまり事業用だ。
個人事業主として$1,199(179,000円)を経費計上すると、毎年固定資産税が発生する。

固定資産税が唯一のランニングコストと言える。クラウドストレージに固定資産税ってどういう計算になるんだ…?

pCloudの悪い点1:アップロードが少し遅い?

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これは厳密に計測したわけでは無い。あくまで体感レベルでの話だがデータのアップロードが若干遅い気がする。

アップロード/ダウンロードはインターネット環境に大きく左右される。
当時のインターネット環境がたまたま遅かった可能性も考えられる。

アップロードにしてもダウンロードにしても数十MB/sの速度が出ることはほとんどない。Dropboxも3MB/s程度のアップロードがほとんどなので気のせいかもしれないが。

pCloudの悪い点2:動画のバックグラウンド再生非対応

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動画や音楽のオフライン再生には対応している。Wi-Fi環境下でローカルにダウンロードしておけば外出先でも視聴することが可能だ。

しかし、YouTubeやNetflixの様にバックグラウンド再生には対応していないのでストリーミング再生用としては使い勝手がイマイチだ。

また通信環境にもよるが、やはりダウンロード速度も少し遅いような印象がアップロードと同様にある。
基本的にはバックアップ、データ保存用などとして使用して、ストリーミング再生目的で使用するのはオススメしない。

pCloudまとめ

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日本ではまだまだマイナーなクラウドストレージサービスだ。

しかし、圧倒的なコスパと優秀なセキュリティ。そしてスイスのクラウドストレージサービスだが日本語にも対応している。

問い合わせをしたときも問題無く日本語でやりとりすることができた。

iPhoneのバックアップでiCloudの容量がいっぱいになってきた。
Dropboxの容量がいっぱいになって来た。いつまでもクラウドストレージサービスに継続課金をするのがイヤだ。

大容量を長く使いたいと考えているユーザーには非常にオススメのサービスだ。

2025年までDropbox Plusの契約は残っているのだが、ここ最近はほぼ使っていない。
完全にpCloudに乗り換えたと言っても過言では無い。

しかし全く使い勝手としては困らないし、むしろ17.1TBという圧倒的な大容量でDropboxの2TBとは容量の心配をしなくなったのが大きい。

イニシャルコストは大きくかかってしまうが生涯を終えるか99年のどちらか短い方と考えるとコスパも非常に優れているので、数少ないオススメしたいサービスの一つだ。

pCloud:公式HP
pCloud Premium

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