一応ビデオグラファー(の様な)活動をさせていただいている身分なので、僕は基本的に動画撮影をするときは画質などにこだわって動画を撮影するようにしています。
そのためになるべく一眼レフカメラで撮影をするように意識しています。スマートフォンではほぼ動画撮影をしません。
もちろんスマートフォンは持っていますし、わざわざ重くてデカい一眼レフカメラを持ち歩かなくてもそこそこのカメラを搭載したスマートフォンを持っています。
それでもやっぱり重いけど、デカいけど一眼レフカメラを使って動画を撮影するようにしています。
画質にこだわるのであれば一眼レフカメラで撮影した方が絶対に画質は良いです。
ですが、実はそれよりも他に動画撮影でスマートフォンを使わない理由があるんです。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
目次
一眼レフカメラにあってスマホに無い機能
僕が一眼レフカメラで動画を撮影するときには、意外と色んな所に気を遣いながら気を付けて撮影している事が多いです。
例えば
- シャッタースピード(SS)
- ISO感度
- レンズの焦点距離
- カメラと被写体の距離
- 音声
カメラに関する事だけをサッと考えただけでもこれくらい上げられます。
そしてこれらの設定を一眼レフカメラではちゃんとマニュアル(自分)で設定することができます。
その点iPhoneを始めとするAndroidスマートフォンなども含めると、これらの設定がマニュアルでできる場合は非常に少ないです。
そしてこれらの設定がマニュアルで決められないと何が問題なのか…?
シャッタースピードとISO感度は画質に影響する
この辺りの内容は非常に分かりづらく、結構マニアックな話になってしまうので興味無い人には眠たくなってしまう話ですが結構重要なので覚えておくとどこかで役に立ちます。
結論から言うと
基本的にシャッタースピードは1/100固定、ISO感度は高くて1,600、なるべく低い値をキープするようにする。
と言うことです。
その理由を知りたい方は次のセクションで、興味無い人は飛ばしてください。
室内撮影においてシャッタースピードは超重要
このシャッタースピードというのを説明するためには、まず『動画は1秒間に24〜60枚の静止画を並べて作られている』という前提を理解していないといけません。
動画とはなめらかに動いている様なイメージですが、本質的にはパラパラ漫画とほとんど変わりません。
ハイスピードカメラなどを除けば、概ね1秒間に30枚の静止画を並べて動画が作られています。(最近のYouTubeでは60枚も対応しています)
つまり一枚一枚写真を撮ってそれを並べているのですが、これが室内の蛍光灯下だと非常にややこしくなります。
photo via https://smarvee.com/column/video-file-format/
蛍光灯は人間の目に見えないスピードで点滅している
人間には確認することができないのですが、一般的な蛍光灯は1秒間に100回(西日本では120回)点滅して明るさを保っています。
最近のLEDではその点滅が無いものもあります。
東日本では50Hz、西日本では60Hzという電源の話になってきますが、この辺は『そうなんだ』でスルーしてもらって大丈夫です。
つまり、東日本では1秒間に100回、西日本では120回ついたり消えたりしているのです。
そして人間の目では消えた瞬間を抑えられないのですが、一瞬の世界を切り取ってくれるカメラのシャッターはその一瞬を切り取ってしまいます。
1秒間に30枚写真撮影をしていると言うと、そのうちの10枚とかが蛍光灯の消えた瞬間の写真だった場合
映像としてみたとき蛍光灯がついた時の写真と、消えたときの写真で明暗差が非常に強く出てしまいます。
この蛍光灯の点滅をカメラのシャッターが拾ってしまう現象をフリッカーと言います。
このフリッカー現象を防ぐために、東日本では100、西日本では120の公約数である1/50or1/60あるいは1/100or1/120に設定する必要が出てきます。
シャッタースピードを東日本では1/50または1/100に設定しておくとこの明暗差が出てちらつく現象を防ぐことができます。
(西日本の場合は1/60or1/120です)
この設定がスマートフォンのカメラではできないのでキレイな映像を撮る事ができないのです。
ISO感度は映像のノイズに関連
ISO感度とは、暗い場所でどれだけ明るい状態を作るか。と言う設定になります(厳密には色々ありますが僕も詳しく理解している訳では無いので省きます)
皆さん友達と飲み屋に行ったとき、集合写真を撮ってみたら
それなりに明るいけど、すっごいノイズだらけでザラザラした写真
みたいになってしまったことありませんか?
これがISO感度が上がっている状態です。
ISO感度とは、暗い場所で目的のモノを明るく撮るための手段の一つですが、上げすぎると出来上がった作品に強いノイズが出てしまいます。
コレが映像に出てしまうと非常に困るんですね。
それだけでなんとなく質が悪いと感じてしまう…。
この大きさだとちょっと分かりづらいですかね。
製品ラベルを拡大してみると…
どうでしょうか?
明らかに低いISO感度の写真は解像度が高くて、低いISO感度の写真はノイズが出て、文字の解像感も低いです。
コレは写真という大きなサイズのモノなので比較的目立ちにくいですが、映像となると結構顕著にノイズ感が出てしまいます。
ISO感度はできる限り低い値に設定
上記の様にISO感度が際限無く上がってしまうと明るいけど非常にザラザラした動画になってしまいます。
その設定もスマートフォンでは決められないことが非常に多いです。
この2つが設定されるだけでも非常に動画のクオリティが上がってきます。
逆に言うとこれがごちゃごちゃな設定のまま 撮影されてしまうと、非常に残念な動画が出来上がってしまう可能性が高いです。
音声が悪い
一眼レフカメラの方が圧倒的に性能が良い外部マイクを装着することができます。
スマートフォンで撮影しても内蔵のマイクで音は収録できますが、カメラと被写体に距離があると声は非常に小さくなってしまい、ましてや屋外で撮影していると風切り音も入ってしまい何を言っているか分からない。
さらに厄介なのが室内で撮っても、部屋で反響して聞き取りづらくなってしまう。と言うことです。
僕は屋外撮影するときに基本ワイヤレスマイクを使用しています。
その必要が無かったとしても外付けのガンマイクを使用しています。
僕が現状知らないだけかもしれませんが、iPhoneを始めとするスマートフォンではワイヤレスマイクを装着できません。
できるのかもしれませんが、僕は知りません。
となると、自分がめちゃめちゃ声を張るか、カメラに近づくか?
の2択を迫られるわけです。
スマートフォンでも外付けマイクを付けられる機種はある
ワイヤレスマイクは知りませんが、いくつかiPhoneやAndroidスマートフォンにも接続出来るマイクは存在します。
iPhoneでは4極の3.5ミリジャックを搭載したマイクであれば基本的に動作するはずです。
イヤホンジャックにも3極と4極という種類があって、スマートフォン(iPhone/Android共)に音声を入力するタメには4極の3.5ミリジャックを搭載したマイクを使う必要があります。
photo via livedoor.blogimg.jp
つまりこれらを解決すればスマホでも高いクオリティで撮影できる
と言うことで色々とスマートフォンのデメリットを上げてきました。
最近のスマートフォンは内部構造が非常に高度になっているので、フリッカー現象に関しては大分抑えられるようになってきました。
ですが、それはあくまでしっかりと被写体が存在している時に集約されます。
スマートフォンが人物などを認識できていないと、勝手に色々変えて結局フリッカーが発生してしまいます。
そしてスマートフォンは基本的に【明るく撮る】ことをプログラミングされているので
ISO感度がバンバン上がります。
逆に被写体を認識しないで逆光とかになると、太陽光に併せてがっつり下げます。
コレが逆光で被写体が写りづらいという理由です。
でも実はこれらを解決する方法、あるんですよね。
それは動画も併せて現在作成中なので完成まで少しお待ちください。
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