2023年12月26日追記
2021年12月5日に購入し使用約2年。
もし今から買おうと検討している人がいたら絶対にオススメしない。
新しいCFexpressカードを購入したタイミングでレビュー用に改めて速度計測をおこなったところ、Write速度が致命的な程低下していることがわかった。
(念のため6回速度計測をしたが全てにおいて仕様上の数値を大きく下回っている)
USB4接続のカードリーダーを使用しても下記の転送速度だ。安いからと言って購入するのはあまりオススメしない。
【画像をクリックで拡大】
詳しい比較は別記事でおこなっているが、参考値としてLexar Diamondシリーズ128GBの速度も掲載しておく。
ご覧の様にLexar Diamondシリーズは速度がしっかり出ているので、CFexpressカードリーダーの問題でないことは明白だ。
【画像をクリックで拡大】
2023年7月23日追記
約1年半SUNEASTのCFexpressカードを使用してきたが動作があまりにも不安定な為、ProGrade Digital 第三世代CFexpress Type B GOLDシリーズ 2TBに買い換えた。
こちらのレビュー記事でも触れているが明らかにSUNEASTのCFexpressカードはパフォーマンスが悪い。購入する人は気を付けて欲しい。
2022年8月29日追記
しばらく使いLexarのCFexpressカード GOLDシリーズとも比較することができたので、検証記事を作った。ぜひこちらも参考にしてみて欲しい。
先日EOS R5の購入レビューを行いました。
結局【動画機としては向かない】という結論で落ち着きました。
動画機としては向かないという結論を出すには当然動画を撮ってみないと語れません。
EOS R5を使う上で全ての動画フォーマットを完璧に撮影するためには【CFexpress Type Bカード】が必須になります。また一概にCFexpressカードとはいっても8K RAWを撮影するにはWrite 400MB/秒以上という最低スペックもクリアする必要があります。
8K RAW動画撮影時は、CFexpress1.0(400MB/秒以上)のカードが必要となります。
しかし、400MB/秒をクリアするCFexpress Type Bカードはどれも高い!
ということで探した結果、メチャメチャ怪しいだろうけど【SUNEAST】というメーカーのCFexpress Type Bカードを購入しました。
多分2022年1月現在販売されている中で最も安いであろうCFexpress Type Bカードです。
もしこの記事を見て買っても良いかな?と思えればぜひAmazonアフィリエイトリンクから購入して下さい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
目次
現在の主なCFexpress Type Bカード販売メーカー
2022年1月現在CFexpressカードを販売しているメーカーはいくつか存在し、SanDiskやLexarあたりが有名なところ。
α7S IIIとかはCFexpress Type Aカードなのにも関わらず実はSONYもCFexpress Type Bカードも販売しています。
EOS R5が公式発表されるまであまり聞いたことないメーカーだったのですがProGradeというメーカーも存在し、ProGradeに関してはCanon公式にも動作確認を行われている公式に認められているCFexpressカードとも言えます。
その他にAmazonで販売している僕が聞いたことないメーカーとして【SUNEAST】や【MICROFROM】などなど。
本当に製造しているメーカーは多岐にわたります。
少し各メーカーについておさらいしておきたいと思います。SDカードも併売しているメーカーがありますので、SDカードを選ぶ際などの参考になれば幸いです。まぁがっつりウィキペディアをすっぱ抜いただけになると思うけど。
SanDisk
アメリカに本社を置くフラッシュメモリーを主に製造するメーカーです。SDカードやSSDで最もシェアを持っているメーカーと言っても過言ではないでしょう。
メディアメーカーの中では1・2を争う有名メーカーです。
ProGrade
CFexpressを使う製品を販売している各社メーカーが動作確認作業を行う主なCFexpressカードメーカー。
SDカードも販売しておりフラッシュメモリ関連製品では非常に定評があるメーカー。
動作自体も安定しており、何よりレビュー動画が沢山ある
Lexar
中国に本拠地をおくメディアメーカーです。確か元々はLexarはアメリカに本拠地を置いているアメリカ企業だったと思うのですが、どこかのタイミングで中国に買収されたか、メディア部門だけ中国企業に売却したかみたいな感じだったと思います。
なんとなく中国企業ということで若干の不安を覚える人もいると思いますが、数多くのSDカードを製造しSDカード分野においてはあまり悪い評判は聞かない比較的優良企業と言えるのではないでしょうか。
SONY
このメーカーの説明いる?SONYです。
でもSONYのミラーレス機って多くがCFexpress Type Aカードだったと思うんですけどType Bカードも作ってるんですよね。
Delkin
最初はMacBook系のアクセサリーを販売しているBelkinと同じだと勘違いしておりました。
Belkinとは全く関係ない企業でした。
むしろDelkinは1986年に設立されたフラッシュストレージやアクセサリーを販売するメーカーで、カリフォルニア州に本社を置く企業です。
全然聞いたこと無い企業だ。と思っていましたが、一つだけDelkinのデバイスを購入していました。
吸盤が付いたカメラマウント機材で、車載映像を撮るタメに購入していました。とはいえフラッシュメモリ関連製品における信頼性は未知数。
MICROFROM
MICROFROMはここ最近Amazonでいくつか製品を見かける様になったメーカーです。
あまり情報がない…。
調べた限りの情報だと
深センにある会社、深センマイクロイノベーション工業株式会社のサブブランドで、SSDを中心に製造?販売?しているメーカー。
では深センマイクロイノベーション工業株式会社とはなにか。
深センマイクロイノベーション工業株式会社は2008年に創業されたSSDを中心に製造・販売を行う半導体メーカー(たぶん)
らしいです。
2010年には韓国最大のSSDブランドと提携し(SAMSUNGかな?)韓国市場で初の中国製SSDメーカーとなったらしいです。その後ヨーロッパへ進出して現在は米国の市場にも進出しており、世界各国でSSDを始めとするフラッシュメモリ関連製品を販売していると思われます。
SUNEAST
さて、今回購入したメーカーのSUNEASTです。
SUNEAST自体は日本名ブランドで、これを製造・販売している企業は株式会社 旭東エレクトロニクス(Kyokuto-electronics Inc.)です。
創業は2017年で比較的新しいメーカーです。なんならMICROFROMよりも新しい。
株式会社 旭東エレクトロニクス(Kyokuto-electronics Inc.)は大阪本社と東京支社が存在し、しっかりと日本でビジネスをされている様子。
元々はBTOパソコンメーカーにOEMの供給から始まった会社で、その後フラッシュメモリ事業に力をいれ、現在は防犯カメラの事業も開始しているらしい。
余談ですが、中国で製造・販売されている防犯カメラを日本人が買った結果、防犯カメラ内に映っている映像やWi-Fiパスワードなどが中国の企業に送信されている。という事件が確かありましたね。
CFexpressカード各社比較表
※全て2022年2月時点。Amazon価格。
※タイムセールなどが適応されていない状態。
※ProGradeについてはGOLDのみ。
※各容量最高値は赤字、最安値はピンク字
SanDisk | ProGrade | Lexar | SONY | Delkin | MICROFROM | SUNEAST | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
128GB | ¥25,950 | ¥19,999 | ¥16,980 | ¥23,200 | ¥18,748 | ¥13,999 | ¥13,980 |
256GB | ¥54,200 | ¥33,999 | ¥33,200 | ¥42,500 | ¥36,999 | ¥23,999 | ¥25,900 |
512GB | ¥96,550 | ¥56,999 | ¥68,800 | ¥70,950 | ¥57,499 | ¥33,999 | ¥44,000 |
1TB | N/A | ¥89,999 | N/A | N/A | ¥86,900 | ¥56,999 | ¥68,000 |
2TB | N/A | N/A | N/A | N/A | ¥110,498 | N/A | ¥89,000 |
この様に見ると、大手メーカーは1TB以上を販売しない傾向にあります。何か安全上の理由や安定性に欠ける等があるのでしょうか。
なぜSUNEASTを購入したのか?
さて、ここまで様々なメーカーを挙げてきました。そして、各社の容量別価格表も出しました。
つまり2022年2月現在、CFexpressカードの選択肢は非常に多くあります。
そんな中なぜSUNEASTを選択したのか。
理由は三つ。
- 2TB
- 価格
- 書き込み速度
この三つの条件がクリア出来ていること。
8K 30fps RAW収録が前提となるため、できる限り容量に余裕を持たせたいため2TBは必須。
尚且つ書き込み速度は最低400MB/s以上。
そのスペックを満たす中で最も安いものを選択していく。
これが今回EOS R5で使うCFexpressの前提条件となっている。
必然的に選択肢はいきなり二択に狭められ
- SUNEAST 2TB:¥89,000
- Delkin 2TB:¥110,498
この二つのメーカーの価格差は約2万円。
そして各々のメーカーとしての信頼性は五分五分。
ちなみに書き込み速度は
Delkin | SUNEAST | |
---|---|---|
Write | 最大1540MB/s | 最大1500MB/s |
Read | 最大1730MB/s | 最大1700MB/s |
若干Delkinの方がパフォーマンスは高そうですがほぼ誤差の範囲。
どちらも8K 30fps RAW収録のスペックは満たしていると考えられます。
ということで価格面からSUNEASTのCFexpressカードを購入した次第です。
SUNEAST CFexpressカード 2TBのパフォーマンス
では実際にSUNEASTのCFexpressカード 2TBを購入した結果の実使用感をお伝えしていきたいと思います。
主に書き込み速度や実使用における記録速度になります。
Blackmagic Disk Speed Test
BlackmagicDesignのデイスクスピードを測るソフトで計った結果です。
CFexpressカードリーダーはRocketekのUSB3.1 Gen2接続のモノを付属のケーブルでUSB3.2 Gen1ポートに接続して行います。
(恐らく接続はUSB3.1 Gen2のはず)
【1回目】
【2回目】
【3回目】
【4回目】
8K 30fps RAW収録に必要な400MB/s以上というスペックには、ギリギリ過ぎる計測結果の様な気もしますが、一応全ての結果で400MB/s以上は発揮してくれました。
PC上での速度計測のため実際はUSB接続の規格に依存しますが、概ねこの程度だという認識でお願いします。
8K 30fps RAW収録
このSUNEASTのCFexpressカード 2TBで既に何回も8K 30fps RAW収録を行っていますが、現時点では【書き込みエラー】や【書き込み速度不足】に陥ったことは1度もありません。
熱の問題なのか、ディズニーランドにおける昼間のパレードでは8K RAWの撮影を行えなかった。『カードの書込速度不足により録画を停止します』のアラートが表示された。夜のパレード撮影では一度もこの現象が起きたことは無いが、昼間のパレードを8K RAW撮影しようとしたとき2度同じ現象が発生した。
JPEG連射
JPEGの連射でバッファフルとなるまでの枚数を計測。
メカシャッター(12コマ/秒)によるJPEG連射ではバッファフルになることは無かった。
ただし、電子シャッター(20コマ/秒)で連射をすると121枚でバッファフルになった。
秒間20コマを6秒以上連射する場合はCFexpressでもバッファがフルになってしまうので注意。
RAW連射
動画のRAWではなく写真のRAWを連射しバッファフルまでの枚数を計測。
これもJPEGと同様にメカシャッター(12コマ/秒)によるRAW連射ではバッファフルになることは無かった。
電子シャッター(20コマ/秒)の場合は約80枚でバッファフルになった。
JPEG+RAW連射
JPEGとRAWを同時記録した場合のバッファフルまでの枚数を計測。
両ファイル共にCFexpressカードに記録。
まずはメカシャッター(12コマ/秒)による検証
200連射し終わったところで検証をやめてしまったが、若干バッファは減っている感じだった。
連射し終わったタイミングのバッファ枚数は35付近の数字を表していた。
計算上ではあるが200枚撮ることで10バッファが減る計算。
つまり45のバッファを使い切るまでは800枚近く連射をすることが可能。(あくまで計算上)
次に電子シャッター(20コマ/秒)による検証
電子シャッターで撮影した場合は63枚でバッファフルとなった。
秒間20コマの連射速度ではCFexpressへの書き込みが追いつかないようだ。
次にJPEGはSDカード(キングストン SDXC 最大300MB/s UHS-II V90) RAWをCFexpressカードに記録した場合を計測。
メカシャッター(12コマ/秒)の場合は142枚撮影が可能だった。
CFexpressにRAWとJPEGを両方記録するよりも多くの枚数を撮影することができた。
SDカードかCFexpressかどちらの速度低下によるバッファフルかは分かりかねるが、とりあえずかなりの枚数が撮影可能だった。
電子シャッター(20コマ/秒)の場合は先程と同様60枚でバッファフルになった。
これはSDカードの書き込み速度の問題かCFexpressの書き込み速度の問題か分かりかねるが、とにかくCFexpressにのみ書き込みした場合とほとんど変わらないという認識で良さそう。
実使用の感想
何も問題がありません。他社から比べて非常に安いので若干心配ではありましたがエラーなどは一度も出ていないです。
パッケージにも8K RAWの文字があり、一応メーカーとしても公式にEOS R5の8K 30fps RAW収録に対応を謳っていそうです。
パッケージ背面に各解像度の対応フォーマットと容量別収録時間の印刷がありました。
8K RAW | 8K MP4 | 5.5K 60P RAW | 5.5K 20P RAW | 4K 120P | |
---|---|---|---|---|---|
512GB | 25分 | 50分 | 25分 | 36分 | 36分 |
1TB | 50分 | 100分 | 50分 | 70分 | 70分 |
2TB | 100分 | 200分 | 100分 | 140分 | 140分 |
EOS R5は8K以外のRAW収録は行えませんが、R3等であれば6K RAWの収録が行えます。EOS R3においても問題無く使えるのではないでしょうか。
2022年2月現在Amazon価格は89,000円ですが、僕が購入したときは楽天で90,000円でした。
僕は楽天経済圏で生活をしているのですが、90,000円の購入で獲得予定ポイントが11,765ポイントでしたので、実質約79,000円で購入できたことになります。
実質約80,000円で2TBのCFexpressカードを購入できるとなるとコスパは比較的良いのではないかと思います。
CFexpressカードに書き込むことで連射枚数もほぼ気にしなくて良くなりました。
EOS R5を最高のパフォーマンスで使用するにはやはりCFexpressカードは必須だなと感じました。
もし参考になればSUNEASTのCFexpressカード購入してみてください。
8K RAW撮影動画
SUNEASTのCFexpressカードで撮影したEOS R5の8K RAW動画です。
東京ディズニーランドのエレクトリカルパレードを撮影したため撮影時間としては約25分。その間一度もエラーは出ることなかったです。
温度は冬場のため参考にならないと思いますが、熱停止することは無かったです。