EOS R5の熱暴走はやはり耐えられなかった。EOS R5 Cへの乗り換えを検討 その1

現在僕がメインで使用しているミラーレス一眼はCanon EOS R5だ。

EOS R5のレビュー記事や4K高画質を無制限記録する方法を模索した記事など、EOS R5関連の記事は上げているので興味があれば見て欲しい。

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あれこれ試行錯誤したが、最近では使えば使うほどEOS R5への不満が募っていき『結局僕はEOS R5を使う続けることができないんじゃないか』と思うほどになってきた。

かといって乗り換える先も無く散々EOS R5Cをディスりまくった立場上、手放しでEOS R5Cへ乗り換える訳にもいかない。

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しかし実使用上不都合を強いられているため割と真剣にEOS R5Cへの乗り換えを検討している。僕がEOS R5からEOS R5Cへ乗り換えるべき理由として自分を説得するためにこの記事を書く。

現在EOS R5Cを購入検討している人の参考になれば幸いだ。

この記事の目次(クリックでジャンプ)

EOS R5は動画機として不満点が多すぎる

EOS R5 Body

そもそもスチルの名機といわれるEOS 5Dから伝統的な“5”の数字を引き継ぐ形で、スチル機として開発・発表されたEOS R5。

『スチル機+αなんだから、動画撮ってる人間が文句言うな。Cinema EOS行け』と言われそうだが僕からしたらその言い分は通用しない。

EOS Movieというカテゴリーを自ら作り出したCanonは、+αの動画機能だったとしてもしっかりと使い物になる状態でリリースする責任があると思う。

不満点その1:録画時間の短さ

eos-r5-over-heat-img01

EOS R5までのEOS機では、動画の連続撮影時間が29分59秒だった。以降のEOS機では連続撮影時間に制限は設けられていない。

バッテリーorストレージが無くならない限りエンドレスに撮影できる。

EOS R5までは30分制限が課されているため、長時間録画ができないのだ。

頻繁に長時間撮影をするわけでは無いが、自分のYouTube含め長時間撮影できるにこしたことはない。

また、イベントのPV撮影の時も1時間連続撮影し、その中から使えそうなカットを切り抜く。という方法を取らざるを得ない環境がある。

イベント進行中は音声も途中で切れると困ることがあり、画は使えなかったとしても音は使いたい。という場面がある。

そんなわけでやはり30分以上の内容を連続で撮影することができないのは大きな足かせとなっている。

不満点その2:録画開始と同時に水準器が消える

EOS R5水準器イメージ

これを程クソ仕様なのには驚いた。
Canon 初めてのミラーレス機であるEOS Rは写真撮影時の瞳AFを使用すると水準器が非表示になる仕様となっていて、それが大変不評だった。

その経験から、EOS R5/R6では瞳AFを使用しても水準器が表示され続ける仕様へと変更された。

にもかかわらず動画撮影モード時は、撮影前までは水準器は表示されるがRecボタンを押した瞬間水準器が消える。

アホか。

どんな状況でも水平を維持したいから水準器という表示がある。ましてや手持ち動画撮影時なんて水準器が最も重要な表示だと言っても過言では無い。

なぜEOS Rの時に叩かれたソフトウェアのクソ仕様を二世代続けて実装しているんだ。Canonの開発陣は何を考えているのか本当に目を疑うレベルの頭の悪さだ。

不満点その3:オーディオ関係の弱さ

eos-r5-over-heat-img02

以前まで使用していたLumix GH5/GH5SではDMW-XLR1というアクセサリーを購入することで、カメラに直接XLR端子を搭載したマイクを接続できた。

CanonはEOS R3からこれと似たような機能を持つマルチアクセサリーシューというものを搭載し始めた。
(接続するアクセサリーはTASCAMから発売)

EOS R5は3.5mmのオーディオジャックからしかマイク入力ができないため、音声入力系が非常に弱い。しかもモノラル。

YouTube撮影時に使用するダイナミックマイクやPV撮影時に使用するショットガンマイク。
これらを使用するには+48Vのファンタム電源が必要だ。

今はEOS R5とShogun7を接続し、Shogun7にブレイクアウトケーブルを接続。そこにXLRマイクを接続して外部レコーダーを使用して無理矢理XLRマイクの音声を使用している。

Shogun7とブレイクアウトケーブル

【長期使用レビュー】EOS R5の良いところ・悪いところ EOS R5を使い続ける理由

2022年8月5日

なんなら上記の記事でShogun7を使って音声周りを拡張する方法を記事にしているが、システム上外で使用するには重過ぎる。現実的では無い。

正直面倒だ。本体に直接XLRが刺さる方が面倒くさくない。

不満点その4:オーディオメーターが非表示

EOS R5オーディオメーター

前述のオーディオ関係に近いが、EOS R5はオーディオ入力を『オート』に設定しておくと、音声のレベルメーターが非表示になる。

EOS R5のオーディオインプットのオートは非常に優秀な調整をしてくれる。

しかしオーディオメーターが表示されないとそもそも音声が入力できているのかできていないのかすら分からない。

僕が使っているメインのマイクはSennheiser MKE600だ。
MKE600は電池を入れ、マイク本体のスイッチをONにする必要がある。これを忘れると音声が全く録れない。

単純にマイク本体を確認すればいい話なのかもしれないが、MKE600は単三電池駆動で動くことになるため、撮影中に急に電池が切れてもオーディオをモニタリングしていないと音が途切れたことに気付けない。

動画撮影における音声は非常に重要な要素なのに、撮影中に限らずそれを常時表示しない。

何なら撮影を開始したら液晶背面モニターに表示されるのはシャッタースピードと絞り・ISO感度くらいだけになる。もっと撮影に必要な重要要素あるだろう。Canonはアホなのか。

EOS R5 Cで改善する(だろう)点

eos-r5-over-heat-img03

EOS R5をメインの動画機として使用していてこれほどの不満が出てくる。
ではEOS R5Cに乗り換えたことで改善することはどれほどあるだろう。

実機を手にしていない段階故憶測も入ってきてしまうがいくつか仮説を立てようと思う。

録画時間の延長

EOS R5ではオーバーサンプリング4Kや8Kの撮影時に通常の30分連続撮影時間制限に加えて、熱暴走(オーバーヒート)警告による制限が加えられている。

対してEOS R5 Cでは空冷ファンが内蔵されており尚且つCinema EOSのカテゴリーのため連続撮影時間に制限は無い。

メモリーやバッテリーが続く限り無限に撮影できるようになる。真夏の炎天下では分からないが、熱による制限も無くなっているはずだ。

本当の意味で無限に動画を撮影できるようになると思う。

ステータスの表示

これはYouTuberのレビュー動画を確認しての憶測になってしまうが、確認できる範囲では撮影を開始しても【水準器】と【オーディオメーター】が表示され続けている様に見える。

海外の有名なYouTuber Potato JetさんがEOS R5 Cをレビューしている動画があり、そこに録画中の液晶背面モニターを映したカットがありそこで確認できた。

音声周りの改善

EOS R5Cも3.5mmジャックを搭載していて、3.5mm接続の場合モノラル入力になるのではないかと想定している。

しかしTASCAMから発売されているTASCAM キヤノンキット/CA-XLR2d-C XLR MIC Adaptor for DSLRを接続することでXLRマイクを2チャンネル入力することができるようになる。

モノラル2チャンネルなのかステレオになるのかは分からないが、オーディオを独立して2系統収録できる様になるのは大きい。

EOS R5Cで無くなる機能

EOS R5からEOS R5Cへ乗り換えると多くの不満点が改善することは分かっている。

しかし不満に思っていることが解決するだけでは無いのが難しい所。現状満足しているところが無くなってしまう点もある。

乗り換えることによって失われてしまうEOS R5の素晴らしい機能もいくつかピックアップしておく。

ボディ内手ぶれ補正

EOS R5はCanon 史上初めてボディ内に手ぶれ補正機構を搭載したカメラだ。(一眼レフ通して)

このEOS R5に搭載されているボディ内手ぶれ補正は写真撮影時に大きく性能を発揮し、レンズとの協調制御で手持ち撮影シャッタースピード1秒を行えるほどだ。

動画撮影においてもRF70-200mm F2.8 L IS USMと組み合わせると、200mmの手持ち撮影も割と見られる映像に仕上げることができる。

僕が東京ディズニーランド エレクトリカルパレードを撮影した動画は全てEOS R5+RF70-200mm F2.8 L IS USMの手持ちで撮影されている。

EOS R5Cもレンズとの協調制御による電子式手ぶれ補正を搭載しているが1.1倍のクロップ倍率となってしまう。

レンズだけの手ぶれ補正でどれ程望遠域で止められるのかは分からない。

バッテリーの保ち

EOS R5も決してバッテリー保ちが良いわけではない。しかしEOS R5CはEOS R5以上にバッテリーの保ちは悪い(と聞く)

なんなら、8K 60pの撮影を行いたいときは外部電源による給電が必須となる。

良く言えば、モバイルバッテリーさえあれば電源の心配がいらなくなる。
悪く言えば、常にモバイルバッテリーが必要で無いとまともに撮影できない。

デュアルピクセルCMOS AF II

EOS R5のAFシステムは、2022年最新のデュアルピクセルCMOS AF IIだ。

しかしEOS R5 Cの動画撮影時はデュアルピクセルCMOS AFだ。一世代前のデュアルピクセルCMOS AFを搭載している。
ただしC70では搭載していない瞳AFをEOS R5 Cは搭載している。

単純な世代の違いだけで比較することはできない。と話している海外のカメラ系YouTuberもいる。

AF速度や食いつきなどのAF性能の違いがどの程度あるのか分からないが、測距エリアはEOS R5が横90% 縦100%で、EOS R5 Cが縦横およそ80%だ。
この測距エリアの差がどの程度実使用に影響が出るかも未知数だ。

結論

こうやってテキストにしてアウトプットするとしっかりと自分の考えを整理できた。完全に自分のための記事になっている。

手ブレ補正さえ許容できれば乗り換えた方が良い

という結論に至っている。

バッテリーの保ちに関しては動画の連続撮影時間が伸びる関係上仕方ないのかとも思っている。

GH5Sで長時間撮影をするときはバッテリーグリップを使用して、バッテリーグリップ側のバッテリーを優先にして無くなり次第入れ替えて長時間撮影をしている。

バッテリーグリップを付けないでUSB給電できたら良いのに。ということは以前から考えていた。
つまりUSB給電に関してはそこまで抵抗を感じていない自分がいるはずだ。

更にCanon は2022年11月4日を目処に一部カメラボディ・レンズの値上げを発表している。

EOS R5・EOS R5Cも当然寝上げの対象機種となっており、10%程度の値上げが予想されている。EOS R3に至っては約11万円程の値上げで20%近い値上げとなる。

値上げをされる前にできればEOS R5を下取りに出してEOS R5 Cへ乗り換えたいと思う次第ではある。

(もう既に『乗り換えたい』って言っちゃってるし)

動画

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